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| 一路上陸地点へと向かっていた、やまととその艦隊は途中で米軍潜水艦に発見されてしまった。 | ||
| 敵の攻撃が次々と面白いほどに命中していき、旗艦撃沈する。 | ||
![]() | やまと:「く……っ。このぐらいで、大日本帝国がやられると思うなよ」 | |
| 艦隊の一人であるやまとは、悔しそうに歯噛みしながら、吐き捨てた。しかしそこに。 | ||
| ―――突然、潜水艦が現れた。そして闇雲に攻撃を繰り返す。 | ||
| 旗艦が、あっという間に撃沈して行く。 | ||
| それを見て、簡単に艦隊が乱れる。全員が、大混乱に陥った。 | ||
| いや、一人を除く、全員が、だ。 | ||
![]() | やまと:「落ち着け!! これぐらいでひるんでどうする!!オレ達は勝つんだ!! アメリカ軍なんかに負けてたまるか!!」 | |
| やまとの一喝に、はっとしたような表情をみせ、艦隊が落ち着いていく。 | ||
| その頃には、旗艦はどんどん攻撃を受け、やまとが旗艦を勤めていた。 | ||
![]() | やまと:「ひるむなよ!! 落ち着いて、狙いを定めるんだ!!」 | |
![]() | やまと:「うぉぉおおおっ」 | |
| 相手の出方を伺いながら、少しずつ前進して行くと、ルリたちは旗艦であるやまとを攻撃して行く。 | ||
| やまとは、敵艦に向かって全砲門で攻撃を開始する。 | ||
| 相手にも多少のダメージを与えられた。 | ||
| そして、向こうの攻撃を、やまとは上手くすり抜けた。さらにネコたちに対して、猛反撃を行っていく。 | ||
| 一進一退の攻防が繰り広げられる。やまとは少しもひるむことなく、攻撃を繰り返して行く。 | ||
![]() | やまと:「オレ達は勝てるぞ!! 大日本帝国に勝利をもたらすんだ!! 必ず!!」 | |
![]() | ネ コ:「ニャー、あの旗艦、しぶといニャ。なかなか沈んでくれないニャー。イライラするニャー」 | |
![]() | ル リ:「では、攻撃対象を変えましょう。とにかく、一艦ずつ、地道につぶして行くのです」 | |
![]() | ハイネ:「どの艦を狙うでありますか?」 | |
![]() | ル リ:「そうですねぇ……」 | |
| ルリは少し考える仕草をしてから、す、と指を指し示した。 | ||
| それはやまとと同型艦、武蔵。 | ||
![]() | ハイネ:「了解であります」 | |
![]() | ネ コ:「どんどん行くニャー」 | |
| そして、武蔵が集中攻撃を受ける。 | ||
![]() | やまと:「く……っ。大丈夫か、武蔵!!」 | |
| 海軍兵:「武蔵、航行不能!!」 | ||
![]() | やまと:「くそっ!!」 | |
![]() | ネ コ:「次はどの艦を狙うのかニャ?」 | |
![]() | ハイネ:「狙う必要は、ないようであります」 | |
![]() | ネ コ:「ニャー?」 | |
| ハイネの言葉に首をかしげるネコ。その後、顔に笑みが広がった。 | ||
![]() | ネ コ:「ニャー!! あいつら逃げて行くニャ!! ニャーたちの勝利ニャー!!」 | |
![]() | やまと:「悔しいが、今は退け!! 北にはまだ我々の味方がいる!!」 | |
![]() | やまと:「ふんばってくれよ、頼む……レイ、ナナ、てんざん!!」 | |
| やまとを旗艦とした艦隊が反転して行く。 | ||
| それを見届けたネコたちは、北から南下してくる、レイたちを攻撃するため、北上した。 | ||
| しかし―― | ||
![]() | やまと:「……やつら、うまくだまされてくれたな」 | |
| やまとは北上して行くルリたちを見てほくそ笑んだ。 | ||
![]() | やまと:「全速前進!! 大和魂をみせてやれ!!」 | |
| 艦隊は再度反転し、再突入を開始した。 | ||
| 南下しているレイ達に、やまとからの通信が入る。 | ||
![]() | やまと:「アイツら見事に作戦にはまってくれたぞ。おとりのレイたちに攻撃を仕掛けに行った」 | |
![]() | レ イ:「わかった。こちらの心配はせずに、やまとはこの隙に突入して行け」 | |
![]() | やまと:「もうしてるさ」 | |
![]() | てんざん:「上手く行きましたね!」 | |
| 嬉しそうに笑うてんざん。ナナは難しそうな顔をした。 | ||
![]() | ナ ナ:「まだまだ。油断は禁物だよてんちゃん」 | |
![]() | てんざん:「はい、ナナお姉さま」 | |
![]() | レ イ:「ここで、上手く時間を稼がないと」 | |
| 前方に見えてきた米軍を見据える。 | ||
![]() | てんざん:「わかりました、レイお姉さま。お姉さま方に、ついていきます」 | |
| そこへ、やまとの連絡通り、ルリ達がやってきた。 | ||
![]() | ル リ:「やまとはさっさと逃げていきましたよ。あなた達も見習ったらいかがですか?」 | |
![]() | ネ コ:「ニャーたちは馬鹿かニャ? どうして勝てる見込みはほとんどないのに、無謀な戦いを挑んで来るんだニャー?」 | |
![]() | レ イ:「ふん。わかりきったことを」 | |
| レイは不敵に笑って答えた。 | ||
![]() | レ イ:「誰が呼んだか知らないけれど、愛国心溢れる私たちは謂わば愛国戦……ぅげふげふ……」 | |
![]() | レ イ:「―――もとい愛国乙女隊! 一度に生まれたからには咲かせて見せよう。乙女の花。ここで引いたら愛国乙女の名折れだ!」 | |
![]() | てんざん:「今日こそ、お覚悟していただきます!」 | |
![]() | ナ ナ:「越すに越せない田原坂でも突撃あるのみ!」 | |
![]() | ハイネ:「何を言いたいのか、全然判らないであります」 | |
| ハイネが首をかしげ、レイは後方から来るやまとを確認した。 | ||
![]() | レ イ:「簡単なことだ。勝てる見込みがあるから戦う。そうだろう、やまとっ!?」 | |
| そんなやりとりをしている間にも、やまとたち艦隊が近づいてくる。やまとはレイたちの言葉を聞き、不敵に笑った。 | ||
![]() | やまと:「戦争とは、ただ単純に数だけではないことを教えてやる──――っ!!」 | |
| 突撃を開始するやまとたち。 | ||
![]() | ハイネ:「しまった。やまとの撤退はブラフだったのですね」 | |
![]() | ネ コ:「にゃっ!? いきなり撃ってきたニャーっ!!」 | |
| ネコは突然の攻撃にパニックを起こしている。ルリはそんな情況に笑みを浮べつつ、言った。 | ||
![]() | ル リ:「何ともお粗末な茶番でしょう。ですがこの茶番には最後まで付き合いましょう」 | |
![]() | ル リ:「全軍攻撃開始!! 私達が正義の名の下にあなた方に引導を渡して差し上げましょう!」 | |
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