足利将軍家の御連枝として生まれ、先代の将軍、足利義輝に仕えていた。
義輝襲撃事件の後、僧籍にあった義輝の妹、義昭を救いに駆けつけた。生きる気力を失ったようすの義昭を見て、彼女の力になろうと考えるようになる。
武芸百般に通じた頼りになる武人でありながら、数多の文芸にも精通する教養人。
娘を大事に思う父であり、また、義昭を孫のように慈しみつつ忠誠を誓っている。

史実紹介

　初めは13代将軍足利義輝に仕え、その死後は15代将軍足利義昭の擁立に尽力するが、後に織田信長に従い丹後宮津11万石の大名となる。
　その後も豊臣秀吉、徳川家康に仕えて重用され、近世細川氏の祖となった。
　幽斎は、剣術等の武芸百般、和歌、茶道等を修める当代随一の教養人でもあった。
　剣術は塚原卜伝に学び、波々伯部貞弘、吉田雪荷から弓術の印可を、弓馬故実（武田流）を武田信豊から相伝されるなど武芸にも高い素質を示した。
　膂力も強く、京都の路上で突進してきた牛の角をつかみ投げ倒したという逸話もある。