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 発売から早くも一ヶ月以上が経過した、現代大戦略2007ですが、お楽しみ頂いているでしょうか。
 このコーナーでは、現代大戦略の基本的なプレイ方法を説明しながら、マップの攻略を行っていきます。
 第二回となる今回からは、多くの要望にお答えして「転戦モード」の攻略を行っていきます。

「転戦モード」とは?

 日本や米国等、全8ヵ国の中から任意の国の兵器を使用部隊として選択し、『現代大戦略2007』のシナリオ中に新たな勢力として参加できるのが、「転戦モード」です。
 プレイヤー陣営は首都や司令部等の根拠地を持たず、任意の陣営と同盟を結び、その陣営の軍事施設を間借りする形で部隊の配置を行い戦場に展開します。いわば、各国に雇われた傭兵の様な形で戦闘に介入するのです。
 マップクリア後には、同盟を結んでいた陣営の兵器を自部隊に加えることができます。1国の兵器で統一するのはもちろん、複数国の混成部隊や歩兵のみの部隊等、様々なオリジナル部隊を自由に編成することが可能です。

 「転戦モード」は、初期部隊を選択することから始まります。初期部隊とは、「転戦モード」開始時に自分の手駒として戦場マップへの配置や、移動の指示等が行える部隊のことで、「日本」「アメリカ」「ロシア」「ドイツ」「イギリス」「中国」「韓国」「北朝鮮」の8タイプが初期部隊として用意されています。
 今回の攻略では、やはり定番の「日本」を選択したいと思います。
 「高価で高性能な兵器が多いが防衛主体。空母類はないが優秀な艦艇が多く、特にイージス艦は圧倒的な防空能力を持つ。
 現在は、隣国からのミサイルによる脅威に対し、パトリオットミサイルによる更なる防衛能力の強化をアメリカと共に推進している。」

 という説明通り、日本タイプは、空母こそ保有していないものの陸海空のバランスがとれた使いやすいタイプです。初心者なので、強くてバランスが良いタイプを使いたいが、アメリカだけは嫌だ。という人にオススメです。

 右図が、日本タイプの初期部隊です。支援戦闘機「F-2」(大戦略中では、戦闘攻撃機)はありますが、「90式戦車」「あたご」「こんごう」等がありません。
 せっかく日本タイプを選択したのだから、「あたご」「こんごう」を使いたいと思うのは、人の性というものです。
 しかし、慌ててはいけません。千里の道も一歩からというように、強力な部隊を編成するのも、一筋縄ではいかないのです。
 むしろ、「「F-2」「F-1」じゃなくて幸運だった」くらいの気持ちでマップを開始しましょう。

 さて、初期部隊の選択が完了すれば、いよいよマップ選択です。今回は、先日公開された2マップの中から「首都圏独立・相模湾沖海戦」を選択することにしました。
 マップのあらすじは、「日本の政治・経済の現状に危機感を抱いていた東京都知事ら首都圏の知事らは共謀し、首都圏の第1師団・第1空挺団、富士学校の教官で編成する富士教導団、さらには防災演習を理由に群馬県から呼び寄せていた東部方面隊の第12旅団を使って国会・霞ヶ関の官庁街を封鎖し、東京都議会を中心とする「関東共和国」の臨時政府樹立と日本国からの離脱を宣言した。」というもので、日本からの独立を目指す「関東共和国(BLUE)」とそれを阻止しようとする「日本政府指揮下の自衛隊(RED)」との戦闘を描いた異色のシナリオとなっています。
 マップの内容としましては、マップの上半分が陸戦、下半分は海戦という様にマップの上と下で戦場がはっきりと分けられており、参戦陣営が2陣営しか存在しないことから、比較的に進攻ルートを決めやすいマップといえます。
 シナリオを読み終わると、同盟を結ぶ陣営を選択する画面となります。「転戦モード」では、マップ中に参戦している陣営の中から同盟を結ぶ陣営を選択し、その陣営の軍事施設を間借りする形で戦場に参戦します。
 同盟を結ぶ国は、自衛隊や北朝鮮等、敵味方に関わらずプレイヤーが自由に選択することができ、自衛隊や米国と共闘する正当な遊び方はもちろん、北朝鮮と同盟を結び自衛隊の攻撃からテポドン発射基地を防衛する事もできます。
 今回、このマップに参戦しているのは、「関東共和国(BLUE)」と「日本政府指揮下の自衛隊(RED)」の2陣営となります。私は、福岡に住んでいますので、せっかくだから、「日本政府指揮下の自衛隊(RED)」に参加して「関東共和国」の独立を阻止してみたいと思います。
 「転戦モード」では、各陣営事に勝利条件が設定されています。ちなみに「日本政府指揮下の自衛隊(RED)」は、以下のようになっています。
 
   RED :自衛隊
 ●勝利条件
 1)首都「東京」を制圧する
 2)もしくは、敵部隊の全滅
 3)もしくは、制限ターンまで艦隊主力艦船が生存

 つまりこのマップでは、首都「東京」を制圧する、または敵部隊を全滅させれば勝利することができます。又、それらの条件を満たせなくても、制限ターン数内に味方の主力艦隊が全滅しなければ勝利ということになります。(このマップの制限ターン数は20ターン)

 さて、いよいよマップが開始されました。私の転戦部隊の記念すべき第一戦というわけです。
 このマップでの私の陣営色は、(GREEN)となりました。(転戦モードでのプレイヤー部隊の陣営色はそのマップに参戦していない陣営色が自動的に割り当てられます。) 
 敵である(BLUE)陣営、そして味方である(RED)陣営のフェイズが終了し、(GREEN) 陣営のフェイズが回ってきました。大きな戦果を挙げるため、早速、部隊を進軍させたいと思います。
 しかし、妙なことにマップのどこを探しても私の指揮下を表す緑色の部隊アイコンが見つかりません。もしかして、部隊編成早々、ストライキでしょうか?  
 実はこれ、デモでもストでもありません。「転戦モード」では、手持ちの部隊の中から戦線に投入する部隊を選択し、同盟陣営の軍事施設を間借りする形で部隊配置を行います。
 マップ開始時の1ターン目は、まだ、自分の部隊が配置されていないので、動かせる部隊が存在しないのです。
 というわけで、「フェイズ終了」を選択して、「行動フェイズ」を終了させます。そうすると、部隊配置を行える「生産フェイズ」となります。
 「転戦モード」では、プレイヤー陣営にのみ、部隊を進軍させる「行動フェイズ」と部隊の配置を行う「生産フェイズ」が存在します。(生産フェイズは、毎ターンあるので、最初のターンに全ての部隊を配置しなくても問題はありません。)

 「首都」、「陸軍基地」には、「陸上部隊」
 「空軍基地」には、「航空部隊」
 「海軍基地」には、「海上部隊」「海中部隊」

 のように、それぞれ、部隊を配置することができ、戦場に配置した部隊は、同盟陣営の施設に収容することで、補給や補充等の恩恵を受けることができます。
 早速、陸軍基地に「61式戦車」を3部隊と「トラック」を1部隊そして、「歩兵」を2部隊配置し、海軍基地には、「いしかり」「ミサイル艇1号」「補給艦」「はるしお」を1隻ずつ、空軍基地には、「UH-1イロコイ」を1部隊配置しました。
 部隊配置を行う「生産フェイズ」には、「移動」や「攻撃」等の指示を部隊に与えることができないので、おとなしく「ターン終了」を選択することとします。
 先ほどのターンと同様に同盟国である(RED)陣営の部隊が進軍していきます。早くも、 (BLUE)陣営の戦車との戦闘が開始されているようです。我が軍も負けていられません。
 自分のターンが回ってきたので、早速、前のターンに配置した部隊を進軍させます。
 戦場を埋め尽くす(RED)陣営の大部隊に比べると、我が(GREEN)陣営の部隊数は、なんとも心細く感じます。さらに、主力艦艇が「いしかり」というのも、色々な意味で心細さに拍車を掛けます。我が軍は、大丈夫なのでしょうか?
 マップの下のほうには、(RED)陣営の艦船が多数存在しています。このマップの勝利条件には、「制限ターンまで艦隊主力艦船が生存」が含まれているので、一応どんな艦船があるのかを確認しておいた方が良いでしょう。強力な艦船があればいいのですが…
 (RED)陣営の艦隊を見てみると、「あたご」「こんごう」をはじめとして、強力な艦船が顔を連ねています。艦船名がに囲まれて表示されているのが、艦隊主力艦船にあたります。
 ようするに、この艦船が全滅しない限りは、我が軍の勝利というわけです。この、強力な艦隊群に打ち勝つのは、至難の業でしょう。マップ開始早々、早くも勝利が見えてきてしまいました。
 早速我が(GREEN) 陣営の艦船もこの艦隊に合流したいと思います。
 艦隊と合流するべく駿河湾を南下すること、数ターン。
 (BLUE)陣営の艦船が姿を表しました。伊豆諸島周囲に(RED)陣営艦隊の行く手をさえぎる様に布陣しています。
 よくみると、下田の下辺りの海域で「おおすみ」(BLUE)陣営の艦船に囲まれてしまっています。揚陸地点に急ぐ余り、突出してしまったようです。周囲に(RED)陣営の艦船は存在しません。このままでは、「おおすみ」が海の藻屑と消えてしまいます。
 しかし、丁度よい位置に我が(GREEN) 陣営の艦船が存在していました。同盟陣営として早速、「おおすみ」の救援に向かいたいと思います。
 「おおすみ」を取り囲んでいたのは、なんとイージスシステムを搭載していることで知られる「あたご」級駆逐艦でした。
 しかし、怯む訳にはいきません。勇敢に対艦ミサイル「RGM-84ハープーン」での攻撃を指示しました。
 戦果予測を確認すると、予想よりも随分と低い命中率が表示されました。「RGM-84ハープーン」の基本命中値は63ですが、今現在表示されているのはなんと、たったの6です。しかも項目が赤文字で表示されています。もしかして、故障でしょうか?
 しかし、マップをよく見てみると、敵「あたご」級の周囲になにやら、黄色い枠が表示されています。
 実は、これ「ECM範囲」と呼ばれるもので、この「ECM範囲」の中に存在する味方艦船は、敵陣営のミサイル系武装からの被弾率を大幅に下げることができます。
 どんなに強力な武器も当たらなければ、なんの意味もありません。「いしかり」「あたご」の相手をするのは、少し、荷が重いようです。
 残念ですが、攻撃を取りやめたいと思います。(大戦略では、戦果予測を確認した後に攻撃を取りやめることができます。勇敢に攻撃を行うのも結構なことですが、大きな損害が予想された場合等には、攻撃を中止するのもひとつの作戦です。)
 しかし、だからといって、「おおすみ」の救援を諦めるわけではありません。我が(GREEN)陣営には、一隻だけですが、ECMの効果を受けにくい部隊が存在します。潜水艦「はるしお」です。潜水艦が装備している魚雷系の武装は、ECMの影響を受けません。しかも、「あたご」が装備している対潜用ミサイル「VL-アスロック」は、反撃に使用できないのです。(あくまでも大戦略のゲーム中での話です。)
 というわけで、早速、「あたご」を攻撃してみました。残念ながら、沈めることはできませんでしたが、それなりの損害を与えることは、できました。我が(GREEN)陣営には、戦闘用の艦船が3隻しか存在しないため、海戦を行うのも一苦労です。「あたご」「こんごう」等の強力な艦船があれば、もっと有利に戦闘を進めることができるのでしょうが…
 我が軍の奮闘虚しく、「おおすみ」は、海の藻屑と消えてしまいました。もっと強力な艦船があれば、守りきることも可能だったかもしれませんが、編成されたての新米部隊である我が軍には、荷が重い任務だったようです。
 ついでに、我が軍の「はるしお」も海の藻屑と消えてしまいました。戦争とはかくも無常なものです…

 さて、潜水艦を失い、(RED)陣営艦隊と離れた位置に存在する我が軍としては、海戦は絶望的です。しかし、我が軍は、別の計画を着々と進めていました。その名も「揚陸作戦」です。
 実は、マップ開始時に配置した陸上部隊を地道に移動させ静岡近辺まで、運んでいたのです。
 これらの部隊を静岡付近の海軍基地に配置した揚陸艦「みうら」に収容し、左図の黄色ルートのように移動させ敵首都近辺に揚陸作戦を行います。
 そして一気の首都制圧を行うという大胆な作戦です。
 しかし、ルート上には、敵艦船が多く存在し、作戦遂行は困難と判断したため、左図のようなルートをとることにしました。
 すぐ近くに揚陸するので、一見意味のないように見えますが、陸上を移動するよりは2ターンほど早く進行することができます。
 意気揚々と出航しようとした「みうら」の前に、なにやら不吉な赤枠が立ちふさがりました。第一回の攻略でも説明した「迎撃範囲」です。
 いつのまにか、「88式地対艦誘導弾」が展開していました。残念ですが、このターンは、出航を見送るのが得策のようです。
 あまり力になれなくて申し訳ないのですが、(RED)陣営艦隊は、大丈夫でしょうか?
 (RED)陣営艦隊は、なんともいえない状態です。戦闘によって、艦船の数は大幅に減ってしまいましたが、まだまだ、残っています。
 ただ、索敵範囲外にどれ程の(BLUE)陣営の艦船が潜んでいるか判らないというのが、不安要素ではあります。
 (RED)陣営の部隊が、「88式地対艦誘導弾」を殲滅してくれたので、遂に揚陸作戦を開始することができました。
 大島周辺海域では、(RED)陣営艦隊が縦長に布陣しています。無駄に縦長に布陣すると味方艦との連携がとり難くなるのですが、大丈夫でしょうか?
 味方部隊の助けもあり、無事、目標地点に揚陸することができました。ちょっと遠いですが、ここから首都「東京」を目指したいと思います。
 首都に向かって移動していると、(RED)陣営の艦船が、北上してきました。随分と数が減っていますが、何とか艦隊戦には、勝利したようです。
 同盟国に頼りっきりでは、なんなので、我が軍もなにか戦果を挙げたいと思うのですが…
 本当は、首都を占領したかったのですが、防衛部隊がいたため(当たり前ですが…)横浜の海軍基地を占領することにしました。
 海軍基地を占領したところで、制限ターンである20ターンが経過し、「制限ターンまで艦隊主力艦船が生存」の条件を満たし、我が軍の勝利となりました。
 戦闘の後は、戦闘の経過をグラフで確認することができます。左図は、各陣営の撃破数をグラフで表したものです。縦軸が撃破数を、横軸がターン数を表しています。青線が敵である(BLUE)陣営、赤線が同盟国である(RED)陣営、そして、緑線が我が軍である(GREEN)陣営を表しています。
 グラフでみると、活躍していないのが丸解りになってしまうのが悲しい所です。残念ながら、グラフは嘘をつきません。
 しかし、厳しい評価もなんのその、クリア後はお楽しみの「転戦部隊登録」が行えます。
 転戦モードでは、クリア時に生存している自陣営部隊、又は、同盟陣営部隊を自軍の部隊に加えることができます。
 はじめは、貧弱な部隊でも、多くの戦場を転戦することにより、新たな兵器を獲得したり、経験値を積み部隊をレベルアップさせたりしていくことで、強力な部隊へと成長していくのです。

 今回は、「90式戦車」「F-15J改イーグル」等の強力な部隊を始め、「はたかぜ」「あさぎり」等の強力な海上戦力も部隊に加えることができました。
 しかし、残念ながら、「あたご」「こんごう」等のイージス艦は、戦闘の中で海の藻屑と消えてしまった為、獲得することはできませんでした。しかし、いつかは、イージス艦や空母を含んだ大艦隊を編成したいものです。
 次回は、今回の反省を活かし、積極的に戦闘を行ってみたいと思います。今回獲得した新兵器を活躍させるのが、今から楽しみです。       

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