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◆第3回

 発売から早くも一ヶ月半が経過した、現代大戦略2007ですが、お楽しみ頂いているでしょうか。
 このコーナーでは、現代大戦略の基本的なプレイ方法を説明しながら、マップの攻略を行っていきます。
 第三回となる今回は、前回に引き続き「転戦モード」の攻略を行っていきます。

 さて、前回では「首都圏独立・相模湾沖海戦」に自衛隊の同盟国として参戦し、「90式戦車」等の新兵器を部隊に加えた我が転戦部隊ですが、今回の戦場となるのは、先日公開された追加マップ「イラクVS悪の帝国・サダムの聖戦」です。
 マップとしては、広い部類にはいるのですが、主な戦場となるのはクウェートバグダットの間のみとなっているので、見た目に反して短いターン数で勝負が決するマップとなっています。
 マップ名から読み取れるとは思いますが、実はこのマップ、まだ、記憶に新しい「イラク戦争」を題材としたマップで、アメリカ、イギリス、オーストラリアの三国と、イラクが戦いを繰り広げます。
 当然、アメリカ、イギリス、オーストラリアの三国は、同盟を結んでいますので、イラクからしてみれば、多勢に無勢というわけです。
 さて、今回我が転戦部隊はアメリカと同盟を結びたいとおもいます。
 よって、4対1という勢力図での戦闘となります。
 今回の我が軍の陣営色は、(PURPLE)となりました。

 今回の勝利条件は、以下のようになっています。
BLUE :米軍
GREEN :英軍
YELLOW :豪軍
●勝利条件
1)「バグダット」を占領して制圧する
2)もしくは、敵部隊の全滅

 ようは、手っ取り早く「バグダット」を占領してしまえばいいわけです。(ちなみに、占領が勝利条件のマップにおいて、該当する建物を破壊しても勝利条件を満たすことはできません。)

 さて、マップを開始したらまずは、例のごとく部隊配置を行います。しかし、ここで困ったことがおきてしまいました。
 クウェートの辺りに陸軍基地等がある(GREEN)陣営や(YELLOW)陣営と異なり、(BLUE)陣営の陸軍基地は、バグダットから遠く離れたカタールにしかないのです。
 陸上部隊は、首都か陸軍基地に配置するしかないので、これでは戦場に到着するのに、時間が掛かってしまいます。
 なんとなく、強そうだからという適当な理由でアメリカと同盟を結んだのが災いしてしまったようです。

 後悔の念を抱きながら、なんとなく(YELLOW)陣営の陸軍基地をクリックしてみると、なんと、部隊配置ウィンドウが表示されました。そうなのです。転戦モードでは、同盟陣営と同盟を結んでいる陣営の軍事施設でも部隊を配置したり、補給や補充を受けたりすることができるのです。
 つまり、複数の陣営と同盟を結んでいる陣営と同盟を結べば、それだけ有利に戦闘を進めることができます。持つべきものは友…、もとい同盟国というわけです。
 喜び勇んで、部隊配置を行おうとした私の前にまた、あらたな問題が浮上しました。
 「AH-1S コブラ」を配置しようとしたところ、他の「AH-1S コブラ」よりもあからさまに配置価格が高い「AH-1S コブラ」が存在するではないですか。
 「AH-1S コブラ」の配置価格は、2400ですが、その「AH-1S コブラ」の配置価格は、なんと3120です。これは、どういうことなのでしょうか。

 もちろんこれ、ただ配置価格をボッタくっている訳ではありません。
 右図の「AH-1S コブラ」のステータスにLVという項目があるのが見えるでしょうか?LV.Bと表示されていますね。
 実はこれ、その部隊の練度を表したもので、戦場で経験を積んだ部隊は、

 E ⇒ D ⇒ C ⇒ B ⇒ A ⇒ ★

 の順にランクアップしていきます。
 LVの高い部隊は、戦闘において命中率と回避率に補正がかかり、戦闘を有利に進められる他、誤射が発生し難くなるという利点があります。
 ただし、LVが上がるごとに配置価格が増加してしまい、最高レベルの★では、通常の1.5倍もの配置価格をとられてしまいます。高ランクの部隊を運営する場合には、注意が必要というわけです。
 さて、上記説明だけだと、「そんなこと知ってるよ」と言われてしまいそうですが、実は、LVにはもう一つ大きなルールがあります。それは、修理と補充に関することなのですが、実は、高レベルの部隊は、低レベルの部隊に比べて1回あたりで修理される耐久度または、補充される機数が少なくなってしまいます。
 具体的な数字を出して説明すると、最高レベルである★レベルの艦船と最低レベルであるEレベルの艦船が海軍基地で修理を受けたとすると、★レベルの艦船は1ターンに耐久度3程度しか修理できませんが、Eレベルの艦船は、1ターンに耐久度10前後の修理を受けることができます。つまり、高レベルの部隊に比べて、低レベルの部隊は回転率が高いのです。
 さて、少し話が横道にそれてしまいましたので、気を取り直してマップを攻略したいと思います。
 このマップでは、勝利条件であるバグダット付近は左図のようになっています。一部の陸上部隊を除き戦車等が通過できない河川に阻まれ一筋縄ではいかないようです。橋も全て(RED)陣営の占領下に置かれているので、陸上部隊の進行は困難といえます。
 (敵陣営の橋には、歩兵以外の部隊を侵入させることができません。戦車等を通過させるためには、先に歩兵部隊で占領を行う必要があるのです。)

 しかし、そんなものはどこ吹く風、我が部隊には、前のマップで手に入れた「AH-64Dロングボウアパッチ」を含む強力なヘリ部隊と「F-15J改 イーグル」を含む航空機部隊が存在するので、河川なんぞ越え放題なのです。バグダットの方角から「MiG-29 ファルクラム」が飛んできますが、はっきりいって「F-15J改 イーグル」の敵ではありません。
 我が軍は、あっという間に河川前まで進攻しました。
 見れば、河川の向こう側には、(RED)陣営の陸上部隊が展開しています。陸上部隊にとって攻撃ヘリは、天敵のようなもの。「AH-64Dロングボウアパッチ」の出番というわけです。

 「9K33 オーサAKM」という、いかにも弱そうな名前の兵器に攻撃を行おうとしたところ、信じられない戦闘結果が表示されました。
 なんと、「AH-64Dロングボウアパッチ」の損害予想が相手部隊を上回っているのです。
 それもそのはず、なにを隠そう「9K33 オーサAKM」は、自走対空ミサイルなのです。さすがの、「AH-64Dロングボウアパッチ」も自走対空ミサイルの前では、形無しです。
 残念ですが、「9K33 オーサAKM」を攻撃するのは、諦めてその向こう側の部隊を攻撃することにしました。

 さっそく、「9K33 オーサAKM」の向こう側の部隊を攻撃しようとしたところ、なんとその部隊の所まで移動できないではありませんか。
 「AH-64Dロングボウアパッチ」の移動力は8なので、距離的には十分なのですが、なぜか移動ができません。
 実はこれZOC(Zone of Control)と呼ばれるもので、大戦略の重要なルールの一つです。部隊の周囲には相手の部隊の進行を妨げる支配領域が存在し、その支配領域を無視して進行することはできません
 これにより、河川を通過できる攻撃ヘリは、自走対空ミサイルに阻まれ、自走対空ミサイルに強い陸上部隊は、河川に阻まれるという、困った事態になってしまいました。

 しかし、我が軍にはこんな困った状況を打開することができる強力な秘密兵器があります。その名も「工作部隊」です。
 いかにも、弱そうな名前ですが、実際のところ戦闘力は皆無に等しいです。装備している機関銃も反撃にしか使用できず、自ら攻撃を行うことはできません。
 では、なぜこの「工作部隊」が強力な秘密兵器なのかというと、実はこの「工作部隊」は、河川上に戦車等が移動できる仮設橋を架けることができるのです。
 左図赤枠内の河川に掛かる灰色のものが、仮設橋です。
 大戦略には、戦闘が得意な兵器と、戦闘には全く役にたたないけれど、それ以外のことで活躍する兵器があります。
 目先の効率ばかりを重視して、戦闘が得意な兵器ばかりで転戦部隊を編成してしまうと、結果として、作戦選択の幅を狭めてしまうことになります。
 部隊編成の際に、兵器の強さだけではなく、その兵器が何の役割を担うかを考えるのも重要なことなのです。

 仮設橋を渡ることで、遂に我が軍は河川を越えて、バグダットへの進攻を開始しました。
 まずは、ヘリ部隊の動きを妨げる敵対空部隊の排除が先決となります。
 攻撃ヘリにたいしては、優勢だった先ほどの「9K33 オーサAKM」「90式戦車」が相手だとこの通り、足元にも及びません。
 そもそも、自走対空ミサイルは、対地武器の無い兵器がほとんどなので、戦車等の強力な陸上兵器には極端に弱いのです。

 あっという間に、河川の向こう側の敵部隊を排除した我が軍は、(BLUE)陣営と競うようにして首都「バグダット」の方向へ進攻していきます。
 我が軍の上空には、(BLUE)陣営の戦闘機が悠々と飛んでいます。あのシルエットは、「F-22A ラプター」でしょうか?
 「F-22A ラプター」は、アメリカが誇る最新鋭の強力な戦闘機、この戦闘に勝利したあかつきには、ぜひとも我が軍に迎え入れたいところです。

 バグダットのすぐ近くまで進攻した我が軍、勝利はもう目の前です。マップの至るところでは、(BLUE)陣営と(RED)陣営との戦闘が続いている箇所もありますが、首都を制圧してしまえば、我が軍の勝利です。
 攻撃を指示する指先にも思わず力が入ってしまいます。

 首都周辺の防衛部隊を撃破するのに苦労しましたが、ついに首都「バグダット」を占領することができました。しかも占領を行ったのは、我が軍の歩兵部隊です。
 世の中には、「漁夫の利」という言葉もありますが、自らが頑張って手にした勝利はまた、格別なものです。

今回の戦果報告画面です。それぞれ、

青線 (BLUE)陣営  アメリカ
赤線 (RED)陣営   イラク
緑線 (GREEN)陣営  イギリス
黄線 (YELLOW)陣営 オーストラリア
紫線 (PURPLE)陣営  転戦部隊
となっています。
  (BLUE)陣営には、若干負けるものの、我が軍の戦果も大したものです。

 ちょっと、おまけです。
 これは、各陣営が保有する兵器価値の総額を表した、戦力価値のグラフなのですが…米国の兵器がいかに高額であるかが解りますね。

 今回の戦闘は、大勝利に終わりました。戦闘後には、「F-22A ラプター」をはじめ、「F-14D トムキャット」「ATACMS」等の様々な米軍兵器を部隊に迎えることができました。
 しかも、驚くことに、ペルシャ湾に停泊していた、「タイコンデロガ」「アーレイバーク フライトⅡA」そして、原子力空母である「ニミッツ」を我が軍に迎えることができました。これで、我が軍の海上戦力は、大幅に上がりました。
 他にも、電子戦機「EA-18G グラウラー」や給油機「KC-767」等の兵器を部隊に加えることができました。これらの兵器は、「工作部隊」と同様に、戦闘は得意ではないかわりに、他のことに活躍できる兵器です。
 次回は、この電子戦機と給油機を活用した作戦を行ってみたいと思います。

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