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◆第5回

少し時間が空いてしまいましたが、現代大戦略2007の方、お楽しみいただいているでしょうか。
このコーナーでは、現代大戦略の基本的なプレイ方法を説明しながら、マップの攻略を行っていきます。
第五回となる今回も、前回に引き続き「転戦モード」の攻略を行っていきます。

 さて、我が転戦部隊が今回参戦するマップは先日新たに公開された「冷戦の悪夢・南アの危機」です。
 このマップは、南アフリカにソ連を中心とした共産国群が侵攻を行うという架空のマップとなっており、現代大戦略2005に収録された「冷戦の悪夢シリーズ」の最終マップとなっています。「冷戦の悪夢シリーズ」は1981年に東ドイツ駐留のソ連軍が西ドイツに侵攻するのを皮切りに発生する世界各地での東側と西側の戦闘を描いた架空シナリオです。
 大胆なストーリーと高難度のマップは今でもユーザーの皆様からの人気が高く、現代大戦略2007にも再録されております。通常モード、転戦モードどちらでプレイする場合も違った面白みがありますので、ぜひ、プレイしてみてください。
 と、少し、前置きが長くなってしまいましたが要するに、オススメのマップだということです。
 今回我が部隊は、南アフリカと同盟を結び、共産国の侵攻を食い止めることに挑戦してみます。
 我が部隊が保有している兵器はこの時代(1981年)には、存在さえしていなかった兵器ばかりです。現代の兵器が時代を越えて、過去の兵器と共闘するのも、なかなかロマン溢れるものです。

さて、今回の参戦部隊と勝利条件は以下の様になっています。

BLUE    :南ア国防軍   (同盟陣営)
RED    :ソ連軍     (敵陣営)
GREEN  :転戦部隊     (自陣営)
YELLOW :キューバ軍   (敵陣営)
ORANGE :アンゴラ共産国 (敵陣営)
●勝利条件
1)アンゴラ国内の、アンゴラ共産軍・キューバ軍・ソ連軍の司令部をすべて殲滅すること

 いつものように、マップが開始されたら部隊配置を行います。
我が部隊も初めの頃に比べると随分と兵器の種類が増え、部隊配置の選択肢も随分と増えました。
BULE陣営マリエンタル周辺基地に部隊配置を行いたいと思います。
進攻目標となるアンゴラにも比較的近い位置に存在し陸軍基地空軍基地が揃っているので、かなり、良い物件といえるでしょう。

 部隊配置を行った次のターンにはもう、敵部隊との激戦となりました。アンゴラの方角からはアンゴラ共産国ツーメブの方角からはキューバ軍オカヴァンゴ湿地の方からはソ連軍が進攻してきました。三方面作戦というわけです。
 アンゴラ国内(上部オレンジ色の国境線の内部)にある三軍の「司令部」を殲滅すれば作戦完了なので、敵部隊と無駄な戦闘を行う必要はないのですが、三軍が壁のように迫ってきてアンゴラに近づくことさえできません。今回も、楽には勝たせてくれないようです。

 数が多く、強力な敵と戦う場合は、拠点の周囲で戦うことを心がけましょう。今回のマップの場合、陸上部隊は陸軍基地に、航空部隊は空軍基地に部隊を収納することで、自軍ターン開始時に修理と補充を受けられます。拠点の近くで戦っていれば、危なくなってもすぐに拠点内に引っ込んで修理と補充を受けることができるので、部隊の消耗を抑えることができます。
 今回のように、進攻ルート云々が全く関係無くなってしまう様な混戦の場合は、自軍の消耗を出来る限り抑えた上で、敵軍の戦力を可能な限り削ぐことがなによりも重要となります。
 それには最も基本的なことながら自軍の補給拠点に近く、敵軍の補給拠点からは遠い場所を主戦場にするのがベストです。

 激戦の末なんとか、敵部隊を退けることができました。 あれだけの数の敵と戦闘したにも関わらず、我が部隊にまだ、かなりの部隊が残っているのは、拠点でこまめに修理と補充を受けたからに他ありません。
 部隊の兵器が1機でも残っていれば、補充を受けられます。つまり、完全に殲滅できなかった兵器は拠点で補充を受けて再出撃してくるのです。当然、拠点が近いほど回転率は速くなります。
 よって、複数の敵部隊に守られた敵拠点を攻める場合は、確実に敵部隊の殲滅を行うことが優先されます。
 逆に、拠点を防衛する場合には、敵部隊の殲滅よりも多くの敵部隊の戦力を削ぐことが優先されます。なぜなら、10機揃っている戦車に攻撃された場合、こちらの部隊が10機揃っていたとしても全滅してしまう可能性がありますが、敵部隊が9機以下ならば全滅させられることはまずありません。敵部隊と自軍部隊が生き残った場合、自軍部隊は近くの拠点に戻ればいいだけですが、敵部隊は離れたの拠点まで戻るか、そのまま戦うかの2択を迫られることとなります。
 そのまま戦う場合、拠点で補充を受けた部隊が再出撃してきますので戦力上不利になります。
しかし、拠点までもどることを選択した場合もその部隊が数ターンの間、戦場を離れることになるのでどちらにしろ戦力上不利になるのです。
 要するに、拠点を攻める場合、攻撃側は防御側の二倍以上の戦力が基本的に必要となります。
 半端な戦力では、ただ部隊を消耗するだけとなるのです。防御こそ最大の攻撃とはよく言ったものです。

 さて、緒戦に打ち勝った我が部隊の次なる進攻目標ですが、同盟国の南ア国防軍ナミビアの敵空軍基地の占領に向かったため、我が部隊はツーメブの敵陸軍基地を攻めることにしました。
 ツーメブには若干のキューバ軍部隊がいるようです。そのなかでもひときわ目を引くのが、対地ミサイル車両の「FROG-4」でしょう。対地ミサイル車両は、陸上兵器に対して強力な長距離攻撃を行える強力な兵器です。敵として現れた場合、危険度はかなり高いといえるでしょう。「FROG-4」はなんと、6ヘックス先の部隊を攻撃することができます。

 しかし、我が部隊にも対地ミサイル車両「ATACMS」があります。米軍の強力な対地ミサイル車両で、射程はなんと11ヘックスもあり、あまりにも強力すぎるので、大戦略のなかでは最大4機編成となっています。ちなみに「MLRS」と形がよく似ていますが、基本的には同じ兵器です。
 早速、「ATACMS」「FROG-4」を攻撃したいと思います。長距離で撃ち合う場合、先に攻撃した方がかなり有利です。
 今回の場合は、「ATACMS」「FROG-4」の射程外から一方的に攻撃を行っているので、有利とか不利とかいう概念を超越しています。

 「ATACMS」の攻撃で生き残った車両も「M-109A6 パラディン」の攻撃で確実に削り、部隊を殲滅します。
 困難な障害は可能な限り素早く取り除くのが、勝利への近道です。後回しにしても良い事はありません。これは、大戦略に限ったことではないのですが、解っていても実行できないことが多々あります。いったい、なぜでしょうか?

 「FROG-4」さえ殲滅すればあとはたいした兵器もいないので、あっという間にツーメブを制圧しました。
 陸軍基地もあるので、戦闘で傷ついた部隊の修理と補充を行うことも出来ます。アンゴラはもう目の前なので、この陸軍基地を新たな前線基地として、アンゴラに攻め込みたいと思います。
 大戦略は、マップの勝利条件に関わらず、基本的に拠点を占領することが勝利に近づく上で、最も重要な行為といえます。
 さきほどの、補給拠点から離れた位置で戦うのは、不利だと説明しましたが、では、どうやって敵拠点を攻めればよいのか?
 じつは、答えは簡単です。攻めたい敵拠点の近くにある敵拠点を占領し、その拠点で修理と補充を行いながら、攻めればいいのです。
 では、その「攻めたい敵拠点の近くにある敵拠点」をどうやって占領するかというと、さらにその拠点の近くにある敵拠点を占領し、その拠点を足掛かりに「攻めたい敵拠点の近くにある敵拠点」を攻めます。
 ようするに、今自分が持っている拠点から最も近い拠点を占領していくことで、最終的な目標を目指します。
 進攻ルートを考える場合、敵の戦力や地形よりも拠点と拠点の距離の方がはるかに重要な要素なのです。

 ツーメブの右側のソ連軍陸軍基地の様子を偵察しようと移動を行っていたところ、アンゴラ国内にソ連軍「司令部」を発見しました。

 さらに、左側に進攻していた部隊はキューバ軍「司令部」を発見しました。
 「司令部」を殲滅することが勝利条件の場合、施設の占領を行う必要がないので、「司令部」を見つけた時点でマップクリアしたも同然といえます。
 占領が勝利条件の場合、歩兵が勝利条件施設の上に移動したとしても占領するまでに数ターンを要し、その間に援軍を送ることが出来ますし、なにより占領には脆弱な歩兵部隊を敵拠点に近づけることが必要となります。
 しかし、「司令部」を殲滅するだけなら「司令部」の周囲にどれほど強力な部隊が密集していようと、長距離砲撃で「司令部」をピンポイント攻撃して殲滅すればよいだけです。長距離からの砲撃を防ぐ手段はありませんので、発見された司令部を守りきるのは極めて困難といえます。

 というわけで、長距離攻撃です。
この兵器は、湾岸戦争においてイラク軍から「鋼鉄の雨」と呼ばれ恐れられた「MLRS」という兵器です。
日本の自衛隊も配備しています。変わった形の兵器ですが、結構有名ですので、知っている方も多いのではないでしょうか?
MLRSは、「Multiple Launch Rocket System」の略で、複数のロケット発射筒を持つシステムみたいな意味です。
 日本語で正確には、「多連装ロケットシステム」となりますが、これは「MLRS」のみを指した言葉としては微妙です。

 キューバ軍の司令部を殲滅してその向こう側に進攻すると、最後のアンゴラ共産国「司令部」を発見しました。
 この「司令部」を殲滅すればマップクリアとなります。
長かった戦いにも終わりが見えてきました。今回の「現代大戦略のススメ」は、脇道にそれてばっかりだったような気がします。
 「司令部」の周囲に若干の敵防衛部隊がいますが、せっかくだから、ここは、我が軍の虎の子「90式戦車」で殲滅することにしましょう。

 ちなみに、「90式戦車」がどれくらい強いかというと…

 これぐらい強いです。圧倒的ですね。

 というわけで、「司令部」も纏めて殲滅します。
それにしても自衛隊の兵器は90式とか74式とか味気ない名前が多いですね。
 2090年に新戦車が制式化したら、新90式戦車とでも付けるつもりなんでしょうか?

 という感じでマップクリアです。

 今回の戦果報告画面です。

BLUE    :南ア国防軍   (同盟陣営)
RED    :ソ連軍     (敵陣営)
GREEN  :転戦部隊     (自陣営)
YELLOW :キューバ軍   (敵陣営)
ORANGE :アンゴラ共産国 (敵陣営)
今回は、我が部隊(GREEN)が抜きん出て活躍しています。

 もちろん、撃破数だけじゃなく、損害数もこの通り、かなり抑えられています。

BLUE    :南ア国防軍   (同盟陣営)
RED    :ソ連軍     (敵陣営)
GREEN  :転戦部隊     (自陣営)
YELLOW :キューバ軍   (敵陣営)
ORANGE :アンゴラ共産国 (敵陣営)

 さて、今回をもって「現代大戦略のススメ」は一旦終了となります。大戦略の基本的なテクニックを無駄話を交えながら御話させて頂きましたが、少しでもお役にたちましたでしょうか?まだ、大戦略の楽しさに気づいていない多くの方に少しでも大戦略に興味を持って頂ければ幸いです。
 それでは、現代大戦略2008でお会いしましょう。

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